modokiti’s blog

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短い小説2

いっぱい勉強してやっと希望通りに入れた高校。

友達は別の高校に行ってしまったけど、この高校で私は部活を頑張ろうと思った。

何故なら、大好きな吹奏楽部があるからだ。
全国に行っている常連高だから憧れていた。

家から割りと近い距離にある高校。

入学式の時。

たった1人の家族の母親に見送られて高校へ。

すぐに友達が出来て友達と一緒に吹奏楽部へ行き、顧問の荒田先生に申請を出した。

そして初の部活の日。

友達はトランペット。

私はクラリネット

それぞれ分かれての練習。

中学の時に吹奏楽部に入っていたので、すぐにクラリネットに慣れた私はクラリネットの副リーダーに抜擢された。

先輩A「西川さん、ここ教えて?」

西川「ここはこうです!」

先輩A「あ~ぁ。なるほど!さすが副リーダー、ありがとう!」

先輩とも仲良くなれたある日。

自主連で遅くなり1人音楽室で帰る支度をしていた時。

誰かが入って来た。

見てみると、荒田先生だった。

私は声をかけた。

西川「荒田先生?」

荒田先生「西川か?電気着いてたからちょっと見回りに来たんだ。」

西川「すみません。もう帰ります!」

荒田先生「バス通勤か?」

西川「徒歩です!」

荒田先生「外は暗いから送って行くから駐車場で待ってろ。」

西川「ありがとうございます。」

音楽室の電気を消して靴に履き替えて駐車場で、荒田先生を待っていた。

するとメガネ姿の荒田先生が現れた。

荒田先生「待たせたな。悪い。」

西川「いえ大丈夫です。普段からメガネなんですか?」

荒田先生「コンタクト落として探しても見つからなくてな。」

西川「なるほど!似合ってますよ?」

荒田先生「褒めてもなんも出ないぞ?さぁ帰るぞ!」

赤い車に乗り道を教えながら走行した。

途中、通行止めの看板が立っていた。

遠回りする為に迂回した。

私はLINEで母親に連絡した。
遅くなると。

荒田先生「迂回したら30分かかるのか、西川は大丈夫か?」

西川「親に連絡したので大丈夫です!」

荒田先生「分かった!なぁ、俺は吹奏楽部の生徒に慕われていると思うか?」

西川「頼られていますよ?私が見る限りでは。」

荒田先生「そうか…。西川はどう思う?」

西川「いい先生ですよ?優しくて時には厳しいけど。」

荒田先生は急に顔を真っ赤にしていた。

実は荒田先生は学校で一番イケメンでファンクラブがあるほどなのです。

西川「大丈夫ですか?」

荒田先生「大丈夫だ。」

車はコンビニの裏の駐車場に止まった。

西川「荒田先生?」

荒田先生「もう限界だ。」

荒田先生は私を見つめてきた。

そして唇にキスをされた。

西川「先生?ちょっと…。」

荒田先生「すまない。入学式当初から気になってたんだ。可愛くて元気いっぱいな女の子だなって。でも生徒の恋愛はダメだと知っている!けどこの気持ちは抑えられないんだ。」

西川「そうだったんですね…。でも私は平凡な高校生ですよ?」

荒田先生「魅力はたくさんある!言えないくらいに。隠れて付き合ってくれないか?」

頭を下げた。

西川「私でいいんですか?」

頷いた。

西川「もしバレたら?」

荒田先生「責任はとる!」

先生の眼差しは真剣だった。

西川「分かりました!」

荒田先生「ありがとう!」

抱き着いてきた。

そして無事に家まで送って、荒田先生は帰って行った。

それから私と荒田先生は見つからないように変装しながらデートを繰り返した。

月日が立ったある夏の日。

私と荒田先生は校長室へ呼び出された。

校長「なぜ呼ばれたか分かるかね?」

荒田先生「はい。」

私は頷いた。

校長「荒田先生には退職してもらう。西川さんはどうする?」

西川「私は…。私も学校辞めます!」

校長「ゆっくり家で家族と話し合いなさい。今日は二人とも帰りなさい!荒田先生はデスク整理してから帰るように以上。」

二人は校長室を後にして、荒田先生は職員室へ。

私は帰る支度をして家へ帰った。

帰ると母親がいた。

校長から話をされて急きょ帰って来たのだ。

椅子に座って話そうとした時。

母親「進みたい道を行きなさい。後悔しないように。先生とは本気で好きで付き合ったの?」

頷いた。

母親「なら一度お母さんに会わせてちょうだい?番号は分かる?」

電話番号を紙に書いた。

すぐに電話をかけた。

母親「もしもし。西川ゆりの母親です。荒田先生の携帯ですか?」

荒田先生「はい。」

母親「娘から聞きました。」

荒田先生「この度は申し訳ございませんでした。」

母親「私が聞きたいのはその言葉ではありません。本気で付き合ってたんですか?」

荒田先生「はい!本気で付き合っていました。遊びではなく。」

母親「分かりました。今時間大丈夫でしたら家に来てもらえますか?」

荒田先生「分かりました。」

電話を切って数分後に、荒田先生が走って来た。

ピンポンを押すと母親が出て家へ入った。

荒田先生「私は本気で付き合っていました!もしバレたら、ゆりさんと結婚する予定でした!」

母親「予定でした?過去形ね?はっきりしなさい!」

荒田先生「結婚したいです!」

母親「ゆりはまだ未成年よ?条件付きなら結婚していいわよ?まず荒田先生、あなたはすぐに仕事、家を新しく見つける事。ゆりはバイトする事。この条件がクリアしたらまずは2年同棲して、本当にこの人でいいと思ったなら、まずは私に報告してちょうだい。それから、荒田先生のご両親へ挨拶に行きます。学校の生徒とは言わないので安心してください。私は今から退学届を出しに学校に行きます。どうするかは二人で話し合ってください。」

母親は学校へ行った。

西川「先生…。私、バイトします!」

荒田先生「ゆり…。俺もすぐに仕事、家を見つけるから!」

西川「ありがとうございます。」

そして母親が戻ってきて話した。

母親「分かりました!荒田先生が仕事、家を見つけるまでは、ゆりはここで家事をしながらバイト探しをしてもらう。いいわね?」

私は頷いた。

母親「よし!話は終わり!まあ恋愛は自由だから、同棲したら後は自由にしたらいいわよ?」

西川「えっ?」

荒田先生「お母さん?」

母親「ちゃんとしてからなら私は賛成って事よ?」

西川「ありがとう!お母さん。」

私は母親を抱き締めた。

荒田先生は私の頭を撫でた。

母親「頑張りなさいよ?応援するから。」

二人は頷いて涙を流した。

そして次の日から、荒田先生、私は職探しをした。

私は3日でバイトが見つかり条件クリアをした。

その間に料理のレパートリーが増えていった。

荒田先生は1週間で仕事が決まった。
色々な資格を持っているので、レストランの料理人になった。

家は私と相談して、バイトから近い場所に決まった。

そして母親に報告した。

母親「条件クリアね!」

西川「ありがとうお母さん。」

母親「これからが大変よ?」

西川「分かってる!」

土日で荷物を新居に移動させた。

新居で改めて二人は誓った。

荒田先生「絶対に幸せにしてみせる!」

西川「私も。」

二人は抱き締めた。

同棲を始めて最初は戸惑いもあったけど徐々に慣れていった。

あっという間に2年が過ぎた。

母親が婚姻届を持ってきた。

その日は休みで荒田先生も居た。

母親「まだお互いの事好き?」

二人は顔を合わせて頷いた。

婚姻届に名前を書いて印鑑を押した。

母親「結婚おめでとう!ゆり。」

西川「ありがとう。お母さん。」

母親「なんかあればいつでも言いなさいね?」

西川「うん。」

荒田先生「ありがとうございます。幸せにしてみせます。」

母親「頼んだわよ?」

母親は帰って行った。

二人で市役所へ行き、婚姻届を出した。

晴れて夫婦になった。

夫婦仲良く暮らして、3年後。

結婚式を開く事に。挨拶に行った。

母親は荒田先生のご両親に、友達の紹介でと話した。

信じてくれたみたいだった。

母親「よろしくお願いします。」

先生母親「こちらこそよろしくお願いします!」

先生父親「何がありましたら私達にも頼ってくださいね、ゆりさん。」

ゆり「はい!」

荒田先生「お母さん、お父さん、また迷惑かけるかもしれないけど、これからもよろしくお願いします。」

ご両親は笑っていた。

先生母親「当たり前よ?」

先生父親「頑張って幸せにしてやるんだぞ?」

荒田先生「はい!」

挨拶は和気あいあいとして終わった。

ウェディングドレスは母親が昔着ていた物を貸してもらい、着々と結婚式の準備が進んでいき、ご両親だけの結婚式にする事になった。

二人で決めた教会で結婚式を上げる事になった。

結婚式当日。

母親と早く教会に着いて、ウェディングドレスをプロの人に着せてもらい、メイク、髪の毛のセットもしてもらった。

母親は感動して泣いていた。

ゆり「お母さん。一緒に写真撮ろう?」

ウェディングドレスを着せてくれたプロの人に頼んでツーショットを撮ってもらった。

そして新郎が着替えて来た。

荒田先生「綺麗だよ。」

ゆり「ありがとう。」

二人は照れていた。

母親が二人のツーショットを撮った。

荒田先生のご両親が来て揃った。

練習が一通りあり終わって本番。

バージンロードを母親と歩くゆり。

目の前には荒田先生。

先生のとこまで行き、母親は席へ戻った。

誓いのグラスを渡されて二人で飲んだ。

牧師さんが誓いを読み上げた。

牧師「新郎、 あなたは、その健やかなるときも、病めるときも、
喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、
これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、
その命の限り、真心を尽くすことを誓いますか。」

荒田先生「はい、誓います!」

牧師「新婦、 あなたは、その健やかなるときも、病めるときも、
喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、
これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、
その命の限り、真心を尽くすことを誓いますか。」

ゆり「はい、誓います!」

牧師「それでは愛の口づけを。」

ヴェールを上げてキスをした。

そしてゆっくり退場して、その後は、私と先生とのご両親と食事会をして終わった。

ウェディングドレスを脱いで着替えた。

母親にウェディングドレスを返した。

母親「ゆりで着てくれて嬉しかった。ありがとう。」

ゆり「私こそありがとう。」

母親「頑張るのよ?」

ゆりは頷いた。

母親は帰っていった。

荒田先生も着替えた。

先生のご両親は、たくさんエールを送って帰っていった。

教会の外で待ち合わせて、ゆりは荒田先生の車に乗って帰った。

新居に着いて家の鍵を開けて入り閉めた。

そして抱き締めた。

ゆり「先生…。」

たくや「たくやだろ?」

ゆり「たくやさん。」

たくや「これで夫婦だな。」

ゆり「うん。」

たくや「必ず幸せにするから。」

ゆり「はい。」

二人はまた誓いを立てた。


その後の二人は、ゆり20歳になり子供が出来ました。

たくやさん26歳になり料理長になりました。